こんにちは!トモです。
今日はビジネスを立ち上げる際に考えるべき理念とドメインについて説明します。
自分で事業を立ち上げる際に、ほとんどの人がPR戦略どうしようとか、価格付けはいくらにしようとか考えがちです。これらも当然大事な要素なのですが、その前にもっと考えるべき大事なことがあります。
では早速中身を見ていきましょう!
ビジネスの全体像
まずこちらがビジネスを始める際に考えるべきことの全体像になります。
ビジネス考えるときは下から順番に、石を積み上げるように考えていく必要があります。
つまり、企業理念→企業ドメイン→事業ドメイン→事業戦略、の順番に考えていくべきです。
みなさまが普段目にするマーケティングなどは、実は最後に考えるべきなのです。
では一つずつ中身を見ていきましょう。
企業理念
これは企業(=創業者)の想いを一言で表したものになります。
分かりやすい例としてライザップの企業理念を見てみましょう。
「人は変われる。」を証明する。
ライザップというとダイエットが有名だと思います。
しかしダイエットというキーワードは企業理念になっていません。
つまりダイエットはただの手段であり、ライザップが提供したい価値そのものではないということです。
例えばライザップはダイエット以外にパーソナルゴルフもサービスとして提供しています。
もしダイエットが企業理念になっていると、ゴルフは事業としてやるべきではありません。
しかし顧客へ提供する価値として、「人は変われる。を証明する」を掲げているのでゴルフ事業も提供サービスになるのです。
企業ドメイン
企業ドメインは企業として、
誰に:ターゲット
何を:どんなサービス
どう届けるか:どのように提供するか
をまとめたものになります。
これは一見マーケティングのように見えますが、マーケティングより抽象的で、幅広い概念になります。
先ほどと同じライザップの例で見てみましょう。
企業ドメインは公開されていないため、推測にはなりますが↓あたりかと思います。
誰に:自分自身を変えたい人
何を:運動や食事の管理サービス
どう届けるか:マンツーマンで手厚く提供していく
これを見て「いやいや待てよ、chocoZAP(ちょこざっぷ)という低額の無人ジムサービスが始まったじゃないか」と思う方がいるかもしれません。
そうなんです、ドメインは創業時から企業の成長に合わせて変えていくものなんです。
つまりライザップも
創業時:高価格路線で差別化して集客を図る
現在:低価格路線にも手を出して両方集客を図る
という風に時代に合わせてドメインの見直しを図ったと推測されます。
分かりやすい例でいうと、紙媒体に固執した本屋は潰れてしまうでしょう。
しかし本に拘らず、電子書籍や他の文房具なども売ることで生き延びるケースはあると思います。
このようにドメインは定期的に見直していくことが大事です。
事業ドメイン
続いて事業ドメインです。
これは企業ドメインを事業別に落とし込んだものになります。つまり事業ベースで「誰に、何を、どう届けるか」をまとめたものです。
一つの企業が二つの事業をやっている場合、それぞれでドメインを考える必要があります。
逆に単一事業しかしていない中小企業の場合、企業ドメイン=事業ドメインとなります。
事業戦略
ここまで来たらやっと事業戦略になります。
ここはまた長くなるため詳しくは別の記事にしますが、具体的には
- 組織戦略…採用、組織体制など人に関する戦略
- マーケティング戦略…商品設計、プロモーションなどの戦略
- 運営管理戦略…生産、在庫管理など運営に関する戦略
- 財務戦略…資金調達、ファイナンスなど財務に関する戦略
が挙げられます。
なぜ理念やドメインが重要なのか
最後になぜ理念やドメインが重要なのかをお話しします。
それは事業を行う上での指針となるからです。
例えば、「企業の労働生産性を向上させる」という理念の下、サブスクリプション型のITサービス開発をやっていた企業があるとします。
このとき、社長に「儲かりそうなキッチンカーのフランチャイズ事業」の話が舞い込んできたとします。
利益が出るならやるべき…という考えもあります。しかし飲食事業はこの理念とはかけ離れているのでやるべきではありません。
一方で新規事業として「ぐっすり眠れる寝具開発」を検討していた場合、やるべきでしょうか?
答えは「社員がぐっすり眠れることで労働生産性の向上につながる可能性があるならやっても良い」になります。
※実際には既存事業とのシナジー、売上の見通し、ノウハウはあるのか等山ほど検討するポイントはあります。
※先ほどの飲食事業もバランスの良い食事を採れて、社員が健康になり前より生き生きして働けるという可能性もあります。しかし、概ねキッチンカーは量が多く健康によくないことが多いので理念から離れるとしました。
本日は理念とドメインについてお話ししました。
既に自分で事業をやっている人、これから事業を始めようとしている人、まだ理念やドメインを考えていなかったらぜひ一度立ち止まって考えてみてください!