ビジネススキル

【99%のフリーランスが知らない】経営戦略の作り方!(中編)

こんにちは、トモです!

いよいよ今日は戦略立案について入っていきます。

ここまでの流れをしっかりと復習してついてきてくださいね!

前回の記事をまだ読んでいない方はぜひ合わせてご覧ください!

10秒で分かるこの記事のまとめ

・ポーターの基本戦略とは
・5フォース分析の使い方
・フリーランスはどの戦略を取るべきか?

それでは行ってみましょう!

ポーターの3つの基本戦略

皆様はマイケルポーター(Michael Porter)という方を聞いたことはあるでしょうか?

アメリカの経営学者で、経営学を学んだことがある人は一度は名前を聞いたことがあるでしょう。

まずそのポーターさんが提唱している理論について説明します。

ポーターの3つの基本戦略

まずはこの図を見て下さい。

このようにポーターは3つの基本戦略を提唱していて、ターゲット市場の大きさによって戦略を分けています。

具体的には以下の通り戦略を分けています。

  • ターゲット市場が大きいとき
    ①コスト・リーダーシップ戦略
    ②差別化戦略
  • ターゲット市場が小さいとき
    ③集中戦略

ターゲット市場が大きいとは、特定のターゲットにこだわらずに広い層を顧客するビジネスです。

例えばチェーン展開する飲食店、アパレルブランド、ECサイトなどが挙げられます。

具体的には誰もが知っているような大手企業が行うビジネスが該当しますね。

逆にターゲット市場が小さいとは、特定のターゲットに絞ったビジネスを行う場合の話です。

例としては「東京都新宿区に在住、40代の女性、ペットを飼っている」などをターゲットとするようなビジネスになります。

先ほどとは逆に中小企業や個人店が行うビジネスとなりますね。

コスト・リーダーシップ戦略

コスト・リーダーシップ戦略をもう少し深堀して見ていきましょう。

この戦略の特徴としては、とにかく低価格でサービスを提供して業界No1を目指していくことです。

言い方を変えると、他の商品と差別化しにくいときに取るべき戦略とも言えます。

分かりやすい例がユニクロです。

アパレル市場においてあらゆる年代、性別をターゲットにして低価格商品を提供しています。

他にもGU、しまむらといった競合もいますが、やはり業界トップといえばユニクロでしょう。

コスト・リーダーシップ戦略を実行するためには以下の施策が挙げられます。

  1. 大量生産
    一度に生産する量を増やすことで、一つあたりの生産コストを低減させることが可能です。
    お弁当の例などが分かりやすいでしょう。10個作るより30個まとめて作った方が効率的に生産することが可能となります。
  2. 部品の企画を統一
    機械製品を作る場合、使う部品を統一することでまとめた生産が可能となりコスト低減につながります。
  3. 仕入先の一括化
    ある原材料をA社から50個、B社から50個仕入れるときにA社からまとめて100個仕入れることで値下げの打診が可能となります。
    ただしこれは仕入先が減ることになり、いざという時に仕入れが止まってしまうリスクもあります。
  4. ITシステムの活用
    無人レジの導入、スマホから注文するシステム導入などIT化を進めることで人件費を抑制でき、低価格化につながります。
  5. WEB広告の活用
    営業代行を使っている場合、費用対効果が合えばWeb広告の方が集客コストを下げられるケースがあります。
    Web広告は少ないコストから始められるので、Web広告をやっていない場合はまずお試しでやってみるのも一つの手でしょう。

このようにコストを下げる施策はいくつも挙げられます。

差別化戦略

 

続いて差別化戦略です。

こちらもターゲット市場が広いときの戦略で、他社が作れないような商品・サービスを提供することで収益を上げていく戦略です。

例としてはAppleが挙げられます。

スマートフォンという市場において、他社が作れないiPhoneという製品を作っています。

差別化戦略を取るためには以下の施策が考えられます。

  1. デザインの独自性
    他社にはない独自性を持ったデザイン、見た目で商品を作ることができれば差別化につながり高価格でも消費者は購買してくれます。
  2. 機能の独自性
    デザインと同様に、自社しか持っていない機能を盛り込むことができれば差別化となります。
  3. 充実したアフターサービス
    商品そのものではなく、購入後のサービスを充実化させる手段です。例えばコンサルティングサービスではメール、チャットによる無期限サポートなどを取り入れることでサービスの高品質化が可能となります。
  4. ブランドの確立
    ブランドをすぐに作り上げることは難しいでしょう。しかし良い商品やサービスを長年提供し続けることで、〇〇といえばA社!みたいに顧客に第一想起を促すことが可能となります。
    ※第一想起:顧客が最初に思い浮かべるブランドや企業のこと

このように差別化においてもたくさんの打ち手が考えられます。

ぜひ取り入れられるものは取り入れてみてください!

集中戦略

さて、ここまでコスト・リーダーシップ戦略と差別化戦略を説明してきました。

「フリーランスの自分にとって広い市場をターゲットになんて出来ないな…」と思った人はここからよく聞いてください!笑

集中戦略は狭い市場、つまり特定のターゲット層を狙うときの戦略です。

このとき取るべき戦略は「集中戦略(コスト集中 or 差別化集中)」となります。

  • コスト集中戦略
    コストを下げて低価格路線で勝負する
  • 差別化集中
    差別化することで競争優位を得る

このように狭い市場においても基本的な戦い方は広い市場と同じで、コストを下げて低価格路線でいくか差別化して高価格路線でいくかの2択なんです!

話を聞くと当たり前に思えてしまいますよね。
しかし自分のサービスを振り返ってみると、コスト集中・差別化集中のどっちつかずとなってしまっていませんか?

どちらかを選んで事業を進めていくよう決めておきましょう。

取るべき施策としては広い市場のときとそこまで変わりません。

5フォース分析とは

結局どの戦略を取るべきか?

ここまでで3つの基本戦略を説明してきました。

次は「結局どの戦略を取るべきなの?」という疑問が湧いてきたと思います。

その時に指針となるのが次に説明する5フォース分析なんです。

ちなみにこの5フォース分析もマイケルポーターさんが提唱したものとなります。

 

5フォース分析をマスターしよう

5フォース分析とは5つの登場人物をもとに、市場環境を分析する手法です。

  1. 新規参入
    その市場にどの程度新規参入が入ってくるかを分析する。例えば動画編集の市場ではスクールが溢れており、日々新規参入するフリーランスが増加している。一方で初期費用が掛かる事業では新規参入は入りづらい。
  2. 競合
    市場に既にいる競合の数のこと。参入が容易な市場では既に競合の数も多くなる。ただし競合が多いということは需要があることの裏返しなので、単純なマイナスポイントとはならない。
    ええ
  3. 代替品
    商品やサービスの代替品となるものを分析する。例えばコーヒーの代替品として紅茶が挙げられる。自分の商品が何に代わられるかを考えておくこと。
  4. 供給者
    自分が商品を提供するにあたり必要となる仕入先のこと。希少な原料を仕入れており、仕入先が少ないと事業に取ってはリスクとなる。逆に仕入先がたくさんあると安く仕入れることができるが、他社にとっても参入しやすい。
  5. 購買者
    自分の商品の販売先、つまり顧客のこと。少ない顧客に高単価で商品を売るのか、多い顧客に低単価で売っていくのかなどを考えていく。

このように5つの観点で分析を行うことで、市場において取るべき戦略を決める手助けとなります。

今まで色々と説明してきましたが、基本的には価格勝負でいくか品質勝負でいくかの2択となります。

経営戦略については次回でいったん最終回となります。ぜひお楽しみに!